見合い(プロモーション篇)
見合いはエンディング(ゲームの終盤)で非常に重要なテクニックです。
次の場面では、黒が見合いの権利を得ています。
では問題です。白のキングをなるべく前へ進めようとがんばってみて下さい。
どうやっても、白のキングを前へ進めることができませんね。
一歩でも下がれば、元の位置に戻ることすらできなくなってしまいます。
このように1マスを挟んでキングが向き合う形を見合いといいます。
そして自分の手番で、その形にすることができる方に見合いの権利があります。
今回は、とくにプロモーション(ポーンの昇格)と見合いについて学んでいきます。
ゲームのエンディングで、どちらか一方がポーン1つだけ残っているという状況はよくあります。
そのポーンがプロモーションできるかどうかが、勝負の分かれ目となります。
次の場面では、白のポーンはプロモーションすることができません。見合いの権利は黒にあります。
白はキングを横に動かせば、次の1手で一時的に見合いの位置に移動することができます。
しかし、自分のポーンが邪魔になって見合いが保てません。
このあとは、どう進めてもステイルメイト(引き分け)になってしまいます。
この黒の動きで注目すべきところは下の図の一手です。
黒のキングは、このとき見合いを保てませんでした。見合い地点(☆マーク)が、白のポーンの攻撃にさらされているためです。
そのため、黒のキングは真下へ下がります。
この位置ならば、白のポーンが壁になってくれて見合いを取られることはないですね。
では、今度はあなたが守る番です。
さきほどの黒の動きを参考にして、黒のプロモーションを防いで下さい。
下の図は、白のキングが見合いの権利を取ったところです。
☆マークのマスは、プロモーションに重要なポジションで、ここへ白のキングが到達すればプロモーションは確実です。
ここから、プロモーションまでの流れを見ていきましょう。
黒のキングは横へ移動して、なんとか踏ん張ります。
もしも黒のキングが下がった場合は、白のキングは見合いを取りながら前進するだけです。
白のキングは右側の☆マークを目指して、前に進みます。
このように、見合いの権利があるほうは相手を前に進ませないだけでなく、自分は前に進むこともできます。
黒のキングは、右の☆マークを守るしかありません。
白はふたたび見合い!
こうなると黒は、どちらかの☆マークを明け渡すしかありません。
白のキングが☆マークに到達しました。
これでポーンの進む道はキングによって完全に確保されました。
あとはポーンを進めるだけです。黒は白のポーンに手を出すことはできません。
では今の流れを実際にやってみて、プロモーションさせてください。
(今回は正解のメッセージは出ません)
では、練習問題です。
決まりきった動きなので、体で覚えるつもりで何度も繰り返し解いてみてください。
問題1 - 引き分けまで
問題2 - チェックメイトまで